台中にあるブータンラサ寺（ブータララサシザンカン）は、チベット料理をメインとする珍しい特色レストランです。店名から空間の雰囲気まで、濃厚な異国文化を感じることができ、壁面の装飾や配置はチベット風で、店内に一歩足を踏み入れると、台中を短時間離れ、別の食の世界に入ったような感覚を覚えます。普段チベット料理に触れる機会が少ない方にとっては、これは興味深い体験になることでしょう。

今回注文した料理は種類が豊富で、まさに一度の総試食という感じです。チベット風ブルーチーズ牛肉は、テーブル上で最も存在感のある一皿で、ブルーチーズの味が非常に明確で、濃厚な発酵の香りが漂い、牛肉と結びつくことで強烈な風味を醸し出します。好みな人にはたまらない味ですが、慣れていない人は適応が必要かもしれません。牛肉の食感はしっかりしており、濃厚なソースと相まってご飯が進みます。

バター茶は、クラシックなチベットの飲み物で、口にするとクリーミーで塩味があります。台湾で一般的に飲まれている甘いミルクティーとは全く異なり、少し塩味のスープのような味わいで、素朴で厚みのある風味が高原の食文化を表しています。少しずつ味わって楽しむのが適しています。

白チーズの饃（モ）は比較的優しい味わいで、蒸し餃子に似た食感があります。チベット風の揚げ饅頭はサクサクしていて、単体で食べても小麦の香りが楽しめ、主菜やソースともよく合います。インド風の塩辛い唐揚げは鶏もも肉を使い、外側の衣がやや厚めで、味は普通です。

全体として、ブータララサ寺の料理は華麗な盛り付けを追求するのではなく、文化と風味の本来の姿を強調しています。味わいはやや重めで発酵感が強いものもあり、必ずしも大衆の好みに合うわけではありませんが、異なる食文化を試してみたい方にとっては、非常に記憶に残る食事の経験になることでしょう。